1991年に指板が外れた状態で購入し、5弦ヴァイオリン
に改造してもらった古いヴァイオリンの正体が、20数年
を経て何となく明らかになってきました。
ヘッドストックに男の頭部が彫刻され、本体の裏には城
か教会の絵柄が木の象眼で施されています。
フェイスブックに、たまたま修理から上がったヴァイオリン
の写真を掲載したところ、名フィドラー、ティム・クラウチ氏
から、フランスのヴァイオリン製作家、Gaspard Duiffo-
pruggar(1514-1570)のスタイルではないかという
情報をいただきました。
どう見ても、私のヴァイオリンが16世紀の名匠に作られた
ヴァイオリンである筈がなく、インターネットでさらに調べると、
19世紀にフランスでGaspardが製作したような古いヴァイ
オリンを多く製作したHonroe Derazeyの作品のような感じ
がしてきました。
推測ですが、このヴァイオリンの男の頭部は、現在のヴァイ
オリンの形を作り上げたと言われる名匠、Gaspard Duiffo-
pruggarの肖像ではないかと思うのですが...
ヴァイオリンの世界は、あまりにも多くの贋作、コピーが作ら
れていて、何を信用して良いのか全くわかりません。
クラウチ氏、曰く。
「そのヴァイオリンが、本物か偽物かはどうでも良いことだ。
音が良ければ、それでいいのさ。」
納得!